最近は海外市場を見込んで、外国語に対応しているゲームが増えています。また、海外発の百合ゲーも増えています。この記事では、そのような百合要素のあるゲームを使って英語を勉強する方法を紹介していきます。
勉強において大事なことは、その分野に興味を持つことです。百合への興味がある人が百合なゲームで英語を勉強すれば、必然的に学習がはかどるかも?
家庭用ゲーム機
最近の家庭用ゲーム機は、多くの場合海外版のソフトをそのまま遊ぶことが可能です。PS4、Switch、Xbox360など。ディスク版であればそのまま本体に入れてプレイ可能。
通販サイト等でパッケージ版を購入しても良いのですが、ダウンロード版がより便利かと思います。セールのときを利用すると比較的リーズナブルな価格で手に入ることも。ただし公式ストア利用のために海外用のアカウントが別個に必要になる場合もあるので事前に要確認です。
Steam
ですがそれよりおすすめはPCゲーム。特にダウンロード用ゲーム販売サイトのSteamは英語の勉強に非常に便利です。もともと海外のサイトですが、現在は日本の作品も多数リリースされています。ちょくちょくセールがあるのもポイント。
作品にもよりますが、多言語対応がほぼデフォルトなのが大きな魅力です。どの言語に対応しているかは、作品個別ページの右側メニューに記載されています。英語に対応している作品を選びましょう。
海外発の作品も良いのですが、個人的には日本の作品の英訳版がおすすめです。理由は、絵柄や作風的に親しみやすいこと。作品への興味を維持するためにも、普段から興味のある作風・絵柄のものを選ぶのは大事だと思います。また、海外の作品は文化や習慣への理解が必要な場合がありますが、日本の作品であればそのあたりは大丈夫。語学部分の勉強に集中することができます。
リーディング向上におすすめの作品
比較的最近の作品だと「ツユチル・レター~海と栞に雨音を~」がおすすめです。内容は王道の学園百合。言語対応も非常に優秀で、日本語の他に英語・中国語に対応。さらに注目なのは、二か国語同時表示が可能であること。日本語の下に英語を表示しながらのプレイが可能となっています。
英語+中国語のような上級者向け仕様にすることも可能です。この場合でもボイスは日本語なので話を追うことはできるかと思います。
気軽に勉強に使いやすい作品としては、「りりくる Rainbow Stage!!!」もおすすめです。もともとは日本のゲームであり、豪華声優陣によるボイスはそのままに、英語字幕が追加されています。字幕を日本語にすることはできなくなっていますが、会話主体でフルボイスなのであまり問題にはならないでしょう。
もともとドラマCDシリーズであったためか台詞のみで展開する場面が多く、長い「地の文」を読む必要がないのがうれしいです。気になる台詞の英訳をチェックしていくだけでも結構楽しいと思います。
また、カレンダーからエピソードを選ぶという独特のシステムも魅力。多数のカップルが登場する関係上、1本あたりのエピソードは短めにまとまっています。このあたりも学習に使いやすい要因となっています。
それ以外にも、もとは日本語の有名ADVが英語化されたものが多数リリースされています。
ヒアリング向上には
英語音声でヒアリングのトレーニングをしたい場合は、「Life IS Strange」シリーズがおすすめです。海外ドラマのような世界観で、現代的で自然(ややスラング多め)な英語を聞くことができます。もともとは英語ベースでしたが、現在は日本語対応済なので、万が一難しすぎたら日本語にできる点も良し。このゲームは回想機能が充実しているのも語学の学習には便利ですね。
最新作は2021年発売の「Life is Strange: True Colors」。もともと英語(といくつかのヨーロッパ系言語)にのみ対応していましたが、2022年2月に日本語版が出ました。アップデートでSteam版も日本語にできるようになっています。
音声があるゲームだと、「Heart of the Woods」はフルボイス。シナリオもボリュームがあるため、なかなか聴きごたえ&読み応えのある作品となっています。こちらはもともとアメリカのゲームで、日本語対応していないのでやや敷居は高めかも。
魅力的なインディーズ作品
上記の「Heart of the Woods」もそうなのですが、インディーズゲームが豊富なのもSteamの魅力です。商業作品と遜色ないクオリティの作品から、いかにもインディーズという粗削りな作品まで多数存在しています。中には他にはない強い個性を持つユニークな作品も多いです。
インディーズ作品で個人的に印象的なのは、「Lingua Fleur: Lily」。台湾の作品で、中国語フルボイス。テキストを英語にできるので、最低限英語がわかればプレイ可能です。大学生の女のお話です。ヒロイン的な存在の女の子はいるものの、必ずしもその子と恋愛する展開ではありません(示唆程度はされていますが)。どちらかというと、異性に興味を持てない主人公自身の葛藤に重きを置いている印象。主人公がありのままの自分を認め、受け入れるまでのお話といえるかもしれません。商業作品にはなかなか見ないテーマで、興味深い一作となっています。
おま国
1つ注意なのが、「おま国」という概念。日本を販売エリアから除外している状態をこう呼びます。日本初のゲームの海外版に多いようです。また、販売自体はされていても他の地域より明らかに割高に設定されている場合を「おま値」と呼ばれます。百合だと「FLOWERS」シリーズ英語版などが「おま国」仕様なので、どうしてもプレイしたい場合はパッケージ版を取り寄せるなどの方法が必要となってきます。