「新米姉妹のふたりごはん」柊ゆたか

あらすじ

サチとあやりは、両親の再婚によって突然姉妹になりました。

姉となったサチは、明るく人懐っこい性格。一方、妹のあやりは一見クールで無口。ですが実際は単なる人見知り。最初はぎこちなかった2人ですが、料理を通して姉妹の絆を育んでいきます。

みどころ

義理姉妹×料理なコンセプトの作品。身近なものから珍しいものまで、幅広い料理が扱われています。

料理は基本的にあやりの担当です。姉であるサチの立場がなくなりそうですが、あやりは明るく行動力のあるサチをとても慕っています。このあたりの姉妹のバランスは絶妙で、見ていて微笑ましいです。

基本的には姉妹愛がテーマであり、恋愛感情があるとされているわけではありません。ですが姉妹で抱き合ったり壁ドンしたりと、読者に百合を連想させたいとしか思えない描写も多数登場。作者の柊ゆたかさんは百合アンソロジーなどにもよく参加している作家さんなので、おそらく意識的にそう描いているものと思われます。

絵梨

絵梨はサチの昔からの親友。あやりとの仲に当初悩んでいたサチの相談役といったポジションで登場します。ですが、次第にあやりと仲よくなっていくサチを見て、寂しそうな表情を浮かべることも。多少想像に任せるような部分はあるものの、サチに対する友情百合がみどころとなっています。

篠田さん

当初はサチ視点のエピソードが多かったものの、第5巻あたりからは、あやりサイドの様子も描かれるようになっていきます。あやりは人見知りかつ口下手なため、当初はなかなか友達ができなかったようです。そんな中、最初にできた友達がクラスメイトの篠田さん。以後ちょくちょく登場するようになり、サチを「お姉様」と呼んだりと面白いキャラとなっています。