「まちカドまぞく」伊藤いづも

あらすじ

普通の女の子として暮らしていた優子は、ある日突然ツノが生えたことで、まぞくとして覚醒。「シャドウミストレス優子」(愛称シャミ子)を名乗り、魔法少女と戦うことになります。

シャミ子のとりあえずの目標は、町の魔法少女である千代田桃の打倒。桃は圧倒的な実力でシャミ子を返り討ちにするものの、なぜか本気で倒そうとはしません。むしろシャミ子を鍛えようとしているように見え……。

こうしてまぞくと魔法少女の、宿敵のような友達のような、不思議な関係が始まります。

みどころ

まぞくであるシャミ子と、ライバルである魔法少女・桃の交流を描く作品。まぞくと魔法少女は本来戦う関係らしいのですが、作中ではなんだかんだで仲よくやっているように見えます。

一応シャミ子は使命に従い桃に戦いを挑むのですが、実力差があることもあり、桃からはあまり相手にされていません。むしろ桃はシャミ子の素直な性格に好意を持ち、鍛えてくれているようにすら見えます。これには、桃の過去が関係しているようです。

ストーリーが進むにつれ、桃はシャミ子に好意を抱いているような描写も増えていきます。シャミ子のために自らの危険を顧みずに助けに来ることもあったり。シャミ子が桃を助けるシーンもだんだん増えてきて、持ちつ持たれつな関係。

最近は、桃がシャミ子に恋愛感情を持っているように見える言動が増えています。第5巻では、桃みずからはっきりとシャミ子を「好き」だと言っています(恋愛の意味かはともかく)。次の第6巻では、シャミ子のお誘いに乗り「ガチ」のデートに向かうエピソードも描かれています(桃の勘違いというオチですが)。シャミ子が他の子と仲良くしていると桃の機嫌が悪くなったり、嫉妬深い一面もうかがえます。

桃とシャミ子の関係は周囲からもそういう目で見られているフシがあり、2人きりになれるように気を遣われるシーンもあります。特にもう一人の魔性少女であるミカンは、シャミ子と桃の関係を応援しているような印象です。

アニメ版

2019年にTVアニメ化しています。主なキャストは以下の通り。

  • シャミ子:小原好美
  • 桃:鬼頭明里
  • リリス:髙橋ミナミ
  • ミカン:千本木彩花

ストーリーは原作漫画の第2巻あたりまでを元にしたものとなっています。百合的にはここから先が見どころなので、第2期への期待が高まります。

そしてついに、2022年4月より第2期間「2丁目」が放送予定となっています。

英語版

ちなみに海外版も制作されています。英題はThe Demon Girl Next Door。こちらは2020年にBlu-ray化されています。英語吹き替えあり。Blu-ray2枚組ですが、これは海外版としては一般的な仕様ですね。画質はPCなどで見るぶんには十分だと思います。

ローカライズがなかなか秀逸で、この作品特有のシュールな言い回しが忠実に翻訳されています。例えば、シャミ子の必殺技(仮)はファミレスの名前が元ネタでしたが、英語版ではアメリカのレストランの名前に変更されています。また、日本のTV番組のパロディネタは、アメリカの番組に変更されていたりします。日本語版との違いを探してみると面白いかも。

日本語でダジャレを言っていた部分は、英語版でもできるだけダジャレを言うようになっています。例えば「対峙」と「退治」をかけたシャレ(というか空耳)の場面は、英語版ではgrillという単語で訳されています。これも2つの意味がある単語であり、「質問する」という意味と、「焼く」という意味をかけたシャレになっていました。

元々台詞の情報量が多くやや早口のため、ヒアリングの教材としてもなかなかです。

ちなみに原作漫画のほうも英語版が出ています。アニメ版より一足早く先の展開を英語で読みたい場合はこちらもアリ。